教室のおたより「ほしなみ☆だより」の中の『今月の1曲』というコーナーの連動記事です。生徒さんたちが使っているテキストから選んだ曲をご紹介していきます |
2017年7月はブルクミュラー25の練習曲より『舟歌』です。
今回は楽譜や弾き方ではなく『舟歌』ってどんなものなのか?ということを、イメージしていただければと思います♪
船頭の歌は、日本にもありますよね。船だけではなく、農作業や職人や、労働の歌というのはどこの国にも必ずあると思います。
それは庶民の暮らしから自然に発生した歌です。やはりどんな場面なのかを知ることが、表現に一番大切でしょう。
舟歌といえば‥まず思い浮かぶのがベネツィア。18世紀には数千もの舟があったそうです。
こちらはサン・マルコ寺院のすぐそばです。
(そういえば、ベネツィアの伝統的な刺繍やグラスについて「楽曲たんけんノート」にも解説を書きましたので、順番がまわってきたときにぜひご覧ください)
波間に揺れる様を思って弾きました♪
さて、ブルグミュラーはドイツで生まれましたが、25の練習曲を書いたときはフランスにいました。
だから、フランスの運河を見てこの曲を書いた可能性が高いかな?
フランス ミディ運河はこちらです。
(こんなのばかり見ていると旅行に行きたくなってきますね。笑)
ブルグミュラーの曲を取り上げるのは▶『牧歌』に続き2回目です。
牧歌も、舟歌も、どちらも8分の6拍子。拍子に注目して聴き比べてみると勉強になりますよ。
◆8分の6拍子(=1,2,3と数えてはいけません。2拍子でとります!)どちらの曲も、それぞれ同じ形の伴奏が繰り返されていきます。
同じ拍子・同じように繰り返し・どちらも風景を描写しているのですが、
この伴奏のちょっとした(?)違いによって、全然違う曲想になるところがおもしろいですね^^
◆「舟歌(バルカロール)」というタイトルを持つ曲もまた、たくさんあります。
「牧歌」も作曲家がよく題材にしたものですが、「舟歌」も、メンデルスゾーンやショパン、フォーレなど、多くの作曲家が書いています。
メンデルスゾーンは3曲・フォーレは13曲もの舟歌を作曲しています。
ブルクミュラーには「18の練習曲」という本もあるのですが、こちらにも舟歌が入っています。