ほしなみ☆ろぐ

茨城県取手市のピアノの先生です。このブログは2018年5月に移転しました

芸術その魅力「現代音楽入門講座」第4回(全12回)

      2018/03/01

NHKラジオ第2 毎週水曜 夜8:30-9:00放送『現代音楽入門講座』 講師は、現代音楽作曲家の薮田翔一氏です。

NHKカルチャーラジオ ホームページ ▶http://www4.nhk.or.jp/P1928/

現代音楽作曲家 薮田翔一 オフィシャルサイト ▶http://shoichi-yabuta.jp/

第4回【20世紀前半の現代音楽(2)】

第4回は『十二音技法』を確立した作曲家、シェーンベルクのお話がメイン。

Schoenbergアルノルト・シェーンベルク(Arnold Schönberg,1874年-1951年)

音楽を少しでもやっていれば、第3回までのお話で出てきた「調性」はなんとなく理解できると思いますが、「12音技法」は少しわかりにくいですね。

講座では簡単に説明されていましたが、ウィキペディアなどで読んでおいたほうが、この先の内容が聞きやすいと思いました。

▶十二音技法 ーWikipedia

調性の音楽と十二音技法

調性の音楽には基準となる音があり、それぞれの音には役割があります。(この役割が調性を感じさせている

ハ長調だったら、例えばラーソーシーと弾いたら、最後はドの音に進んで終わりたいと感じます。もし他の音で終わると、中途半端なところで突然途切れたようで気持ち悪く感じます。

こういうのを「導音」とか「主音」とか言って、この字の通り、導音の役割の音は主音の役割の音に導かれたり、いろいろと役割があります。

 

そして十二音技法とは、

1オクターヴの12個の音(ド・ド♯・レ・レ♯・ミ‥と、黒鍵も入れると、12音あります)を均等に使うことによって、各音の役割をなくし、調性を感じさせないようにする作曲技法

ということになります。

シェーンベルク『ピアノ組曲Op.25 より第1曲』

薮田氏が講座の中でよく仰るのは「何度も聴くことをおすすめします」ということ。

1回聴いただけではまったくわからないと感じるかもしれないけれど、難しい英単語を何度も聞いて理解するように、何度も聴いてみるとよいそうです。

その際に特徴をつかんで聞くと良い。この曲なら同音連打。

1分くらいの短い曲なので、入門編でたくさん聴くのにちょうどいい?

シェーンベルクの弟子

シェーンベルクの弟子、ヴェーベルンとベルクの曲も紹介されました。

シェーンベルクは作曲技法だけを教えたのではなく、既存の音楽を受け継ぎながらこれまでに誰も到達していない音楽を作ることを、弟子たちに教えた。

 

アントン・ヴェーベルン『交響曲 作品21 第1楽章』

ヴェーベルンの音楽の特徴は、音を減らすことによって、それぞれの楽器の音色を聴かせる(楽器を変えることで音色が変わる)ところ。

オーケストラのたくさんの楽器を一度に使うと、迫力が出るけれど、全体の音色としては変化が付きにくい。音を減らすと楽器の音色の違いがわかるので、変化に富むわけですね。

アルバン・ベルク『ヴァイオリン協奏曲』

ベルクは十二音技法を使いながらも、調性があるように聴こえる音楽をめざした。

 

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作曲家は音を「構築」することが大切。
感覚を頼りに作るのではなく、理論に基づき言葉で説明できることを望む。
それを十二音技法は満たしていたそうです。

「聴覚・音」が先行して作曲された曲ではなく「理論・コンセプト」が先行した曲 という理解が、現代音楽を聴くためには必要なんですね。

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