ダニエル・バレンボイム来日公演 10代の私へ

こんにちは!いずみ先生です(^O^)
来日を知ってチケット発売の日を待ちわび‥ いよいよ(追加)公演は今日からです。
生徒さんにレッスンを変更してもらい、私も聴きに行きます。
巨匠について私ごときが書く必要はありませんが
教室をはじめて10年、まったくの私用でレッスンをお休みすることは、おそらく初か、あっても2回目くらいで
私にとって、バレンボイム氏は特別な思い入れのある名なのです。

私は中学高校と音大の付属校に通っていましたが
ピアノが得意で入った中学校、周りは当然皆ピアノが上手で、13歳で既に自分の才能の無さに打ちのめされていました。
(夏季講習会に行った5年生あたりで、何となく気づいてはいましたが‥)
将来像もうまく描けず迷いながらも
とりあえず、レッスンもあるし実技試験も次々にあるしで、まじめに練習はしていたのですが
やはり、音楽への情熱 というものが自分の心からすこし、消えかかっていたと思います。
当然成績も振わず‥ずっと可もなく不可もなく、といったところで💦
そんな学生生活のある日、どんなきっかけだったか忘れてしまったのですが
上野の文化会館に音楽資料室というものがあって、学校帰りにCDを聴いて勉強するようになりました。
当時は今のように安価で音源が聴ける時代ではなく、お小遣いでは、とても自分の弾く曲すべてのCDを買うことなんてできませんので
音楽資料室に行けば、いくらでも聴ける!と、2回目からは楽譜を持ち込んで書き込みながら、一生懸命聴きました(^^)
ちょうどその頃勉強していたのが、ベートーヴェンのソナタでした。
いくつか聴いてみた中で、一番ぴったりハマった演奏、それがバレンボイムで
ベートーヴェンってこんな曲なんだ!!と初めてわかったような、衝撃的な体験だったのです。
自分の弾いているものが‥なんて精彩に欠けた音なのか‥
ただ音符を見て弾いているだけじゃダメなんだ‥
そのとき、やっと「ピアノを弾く」ってこうするんだと、入り口に立った気がしました。
(その曲以降、ちょっぴり成績も上がりました^^)
イマイチぱっとしない、青春時代ではあったけれど(;^_^A やっぱり多感な10代
そのころに揺さぶられた気持ちは、特別な想い出として刻まれています。
40代になって ピアノの仕事で充実していて、バレンボイムのコンサートにも行くよ~
と、10代の私に言いたい気分です。

今回のピアノは、「バレンボイム・メーン・スタインウェイ」その音色を
ひとりで黙々、楽しんできます。