『ロリン・ピアノ・コース テクニック』中高生や大人のレッスンに♪
作曲者と教本の特徴
作曲者 :キャサリン・ロリン
キャサリン・ロリンは、生徒たちが顔をすぐに覚えちゃう「ウィリアム・ギロック」のお弟子さんで、優れた教育者でもあります。
アメリカでは著名な方。日本でも認知されてきていると思います^^
ひげのおじさんギロックと、ロリンさん。
教本の特徴 :身体の使い方をシンプルなエチュードで身につける
初歩の段階から音楽的な演奏に必要な身体の使い方を理解するためのメソード。
全3巻。エチュードの目的と準備、習得のためのステップが明示されているのが特徴。と書いてもわかりにくいので、写真を見てください(*’ω’*)
本の構成と内容
こちらは1巻の「手首のローテーション」のページ。
見辛いですが💦一番上には飛行機のイラストでステップのタブがついています。
- ステップ3「手首のローテーション」と、ここでの目的が示されています。
- そして《準備》というところでは、身体をどのように使うかの説明
- それを習得するためのステップとして、実際の手首の動かし方(手首のローテーションだから)の説明があり、
- 簡単なエチュード(練習用の曲)がついています。
1巻はほかに「柔軟な手首」「強い指」など、12の基礎テクニックを習得することを目的としています。
この教本の使い方について
身体の動きを常に意識
大切なのは、正しく説明を理解して動きをイメージすることです。
先生に実際にその動きを見せてもらって、説明のイメージと一致させ理解するというのが一番効率的だと思います。
エチュードはとても簡単なので、ただこれを弾いても何の練習にもなりません。「身体の動き」を習得するのが目的であることを、常に意識する必要があります。
こんな方におすすめ
- レッスンを受けている大人の初心者
- ピアノを弾く際無駄な動きの多い方
- 高学年以上でピアノを始める方
- もう一度基礎を見直したい方
- 簡単な物をやりたいけどバーナムとかやりたくない方
なんとなく弾いていた簡単なフレーズも、ちゃんと見直すことができますし、
弾き方を言葉に置き換えて理解できるのも、よいと思います♪
こんな方にはおすすめしません
- 文章からイメージするのがニガテ
- 大人の初心者の独学(人による)
- きっちり!几帳面な方
準備、ステップ、と説明がとても親切に書かれているのが特徴なので、たとえば大人の独学の方がひとりで弾くのに適しているかな
と、なんとなく思いがちなのですが‥
私は、ピアノの経験が全くない方の場合は、この説明を読んで理解するのは難しいことも多いと思います。
レッスンで使っていると、生徒は、説明を読んでも「どういうことを言ってるのかよくわからない」ということも多いです。
また、慎重で几帳面な方だと、説明に捉われて逆にうまくいかなかったりもします。
この教本は私はけっこう好きで使っているのでおすすめですが、
やっぱり音楽は、言葉だけで説明することはなかなか難しいものですよね。そのことを念頭において、柔軟に使っていくことも必要かと思います(^^)